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「「それは仕様です」脳の恐怖」

ご本人自ら「あまり面白くないネタ」と書かれているものに反応するのもあれだけど:

仕様か障害かという問題は難しいが(個人的にはユーザの直感的な操作が阻害されるような挙動は全て欠陥(Defect)だと思うけど, それを言っちゃあ世の中のほとんどのソフトウェアは欠陥商品になってしまうので, そこまでは言わない), オープンソースがそれを解決できるとは思えない。

ここでは何度も書いてるけど FOSS のユーザには大きく2種類あって, ひとつはいわゆる「プロシューマ」でもうひとつは「消費者」。 上で述べた件は「プロシューマ」に対しては意味がある。 っていうか「プロシューマ」は現実にそれをやっている(と思われる)集団だ。 問題はその外部にいる名もない「消費者」が「プロシューマ」集団に対して報告する(あるいは意見を上げる)方法はあるのか, ということだ。 そして「プロシューマ」に対して「消費者」は圧倒的に多い。

プロプライエタリな製品を作ってるサポートの悪い企業から「それは仕様です」と返されるのと同じように, 閉鎖的な FOSS コミュニティに対してうっかりド素人が質問しても「ソースコードも読めないやつが!」とか「FAQ 読め!」とか言われるのがオチだ。 ならば予想される結末はどちらでも同じで, 結局は内部(プロプライエタリ製品ならそれを作ってる企業等で FOSS ならそれに関わるプロシューマ集団)の問題に帰着する。

イノベーションというのは常に作り手と利用者との関係性の中でしか生まれない。 何故なら, ある技術や機能に価値があるかどうかを最終的に判断するのは(作り手ではなく)利用者だからだ。 ソフトウェアが「永遠にβ版」つまり完全な製品ではないのは, 作り手も利用者もそこにまだ未知の可能性があると期待しているからだ。 「それは仕様です」脳ってのは要するに本来あるはずだった(あると思ってた)「未知の可能性」を作り手も利用者も諦めてしまうことだ。 で, 諦めた瞬間にそれはソフトウェアではなくなる。 「ソフトウェアの寿命」ってやつだ。