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拝啓 「ミルカさま」

『数学ガール/フェルマーの最終定理』 読了。 今回も堪能しました。

いや, もうね, ユーリちゃんの「ミルカさま」が個人的にツボっちゃって。 キャラクターやキャラクターの属性を記号として消費してるだけなら単なるフェチだけど, 「背後の構造」が見えるのなら, それは「萌え」だよね。 「構造を見抜く」ユーリちゃんにミルカさんを「ミルカさま」と呼ばせているのは面白い。 それにしても, この本については「これなんてエロゲ?」みたいな感想が散見されるけど, 「学園ラブコメ」と思った私はやっぱり年寄りなんだろうか。 やっぱ「人生王道は学園ラブコメ」(by 竹本泉)ですよ。 でも, どうしてもコミック版(11月発売の単行本楽しみにしてます!)と比べてしまうので, 『数学ガール/フェルマーの最終定理』 はラブコメ成分が薄めに感じたり。 というより「他者の享楽」的な感じかもしれない。 この本のキャラクタを性転換させたら, その筋の方々にはウケそう?

あと心に残ったのは 「制約が構造を生み出している」(p.163) という言葉。 もちろんこれは作中の数学議論の中で出てくる言葉だけど, あらゆる「構造」に対するある本質を捉えてるよね。 例えば, 「4つのコード」はまさに社会という構造を生み出している, と見ることもできる。 コンピュータ絡みでなら例えば, 文字集合に関する「「束縛」という視点について」2)(3)あたりを連想したり。

そういえば「フェルマーの最終定理」というサブタイトルをみたとき, 「なんちう大風呂敷を広げるねん」 と思ったものだが, 実際に読んでみるとぐいぐい引き込まれる。 この本って実質7時間くらいで一気に読んでしまったんだけど(私にとってはこれでも速いほうなんだってば), ひっさびさに頭を使ったような気がする。 まぁ終盤の「概説」は人によっては異論があるかもしれないけどね。

ところで, 最近の高校生は群論とか習うのかしら。 私の場合は大学の学部生のときにさわりの部分を習ったくらい。 不良学生だったので, あとは独学でちょっとかじったくらいで, しかもすっかり忘れきってた。 社会人になってからは偏微分方程式を解かせられたことはあったけど, 群論のお世話になったことはなかったからなぁ。

もういっこ。 『数学ガール/フェルマーの最終定理』 では時計巡回の話や剰余算の話で時計が出てくる。 昔, 日記で書いたような気もするけど, 私は数字表示の時計が嫌いなんだよね。 だから自宅には短針・長針のあるアナログ表示の時計しかないし, ケータイの待ち受け画面もアナログ時計だったりする (っていうか, 学生時代から懐中時計を使ってたので(腕時計が苦手), 今ではケータイが懐中時計代わりになってたり)。 私の場合, 現在の「時刻」を知るために時計を見ることはほとんどない。 時計を見るのはある時刻からの「時間」を知るためである。 だから数字表示の時計は使い物にならないのである。 アナログ表示なら計算することなく「時間」を知ることができる。 これって最も身近な数学で最も簡単な幾何だよね。 時計は絶対アナログ表示ですやん。

ってな感じで, 今回も想像やら妄想やらを脳内展開させながら読んでいったのでありました。 そうそう, 最後のアンドロメダのなんたらを読んで 前回書いた感想を思い出しました。

photo
数学ガール/フェルマーの最終定理
結城 浩
ソフトバンククリエイティブ 2008-07-30
評価

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