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『数学ガール/ゲーデルの不完全性定理』を読んだ!

今回も『数学ガール』堪能させてもらいました。 実はとっくに読み終わっていたのだけれど, 感想は休日にゆっくり書きたかったので, 今日までとっておいたのだった。

前の2作よりちょっぴりラブコメ成分強いかなぁ。 コミック版の影響とかあるのかなぁ, などと少し邪推してみた。 いや, 私としては 「人生王道は学園ラブコメ」(by 竹本泉) なので大変結構なのですが(笑)

今回も 「また『ゲーデルの不完全性定理』とかなんちう大風呂敷を...」 とか一瞬頭をよぎったが, それだと前と同じ感想になってしまうし, 著者の結城浩さんの手腕は前の「フェルマーの最終定理」の本で充分堪能させてもらったので, 今回は期待を大きく膨らませて本の到着を待っていた。 「ゲーデルの不完全性定理」については実はよく知らなかったんだけど(学校で習わなかったし), 1年以上前に読んだ『理性の限界』が結果的に予備学習になっていたのも期待を大きくする要因でもあったかもしれない。 だから, 最初に正直者と嘘つきの話からはじまったときは「やっぱりここから始めますか」とちょっとニヤッとなったり。 (実は Amazon から本がきたのが平日で, しかも私はここのところ仕事が忙しくて平日に本を受け取れる状態にないので, 実際に手にとるまで実に悶々としていたのだ。 こんなことなら本屋で買えばよかったとちょっぴり後悔したもんさ)

他の本でもそうだけど, 結城浩さんの本はよく整備された遊歩道を散歩するような気楽さと安心感がある。 だから「フェルマーの最終定理」とか「ゲーデルの不完全性定理」とかいった難解そうなテーマでも, 迷うことなく, しかも一歩ずつ歩みを進めてゴールまで辿り着けるのかもしれない。

それにしても, 「自己言及のパラドックス」とか「不完全性定理」とか, まるで人の心のありようを映したようじゃないか。 「ヒトは誰かがいてはじめて自分を証明できるんだよ」(内田美奈子作『BOOM TOWN』1巻より)である。 あるいは「理性の限界」というのは一種の「悟り」なのかもしれない。 人は「般若の船」(「般若」とは「悟りにいたる知恵」を指す)に乗って限界の向こう, つまり彼岸(悟り)を目指す。 数学や論理学といった学問は間違いなく「般若の船」だ。 そう考えると作中の「僕」達の心の動きも単なる青臭い話ではないと気付かされる。

ところで, 今時の「若者」ってのは「僕」達のように高校生の時分から将来を悩んだりするのかねぇ。 私が子供の頃はもっとおバカだったぞ。 目先のことしか考えてなかったし。 まぁ, それを言ったら今だって目先のことで精一杯なんだけどね。 まぁたくさん悩むがいいよ。 悩む時間と頭があるってのは恵まれている証拠なんだから。 などとオッサン臭いこともつい考えてしまうのであった。

そうそう。 『数学ガール/ゲーデルの不完全性定理』 の巻末にもたくさんの参考文献が並んでいるけれど, 私としては是非 『理性の限界』 も推したい。 この本については以前感想を書いたけど, 『数学ガール/ゲーデルの不完全性定理』 とはまた違った意味で読みやすいし面白い内容である。 ゲーデルの2つの不完全性定理のちょっぴり先の話も紹介されているのできっと損はないぞ。 私は 『数学ガール/ゲーデルの不完全性定理』 のあともう一度 『理性の限界』 を読み直したんだけど, 理解度が深まった分, 更に面白く感じられた。 やはり色んな本を読んでみるものである。

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数学ガール/ゲーデルの不完全性定理
ソフトバンククリエイティブ 2009-10-27
評価

数学ガール/フェルマーの最終定理 数学ガール 下 (MFコミックス フラッパーシリーズ) Real World Haskell―実戦で学ぶ関数型言語プログラミング キュートな数学名作問題集 (ちくまプリマー新書) 数学ガール

by G-Tools , 2009/11/08