Facebook ページの「中の人」感

no extension

皆さんご存知のとおり,3月末に Facebook ページが大きく変わる。具体的には Timeline を中心とした運用に変わるのだ。これは Facebook ページを運用している企業や組織にとってはかなりインパクトが大きいと思われる。

しかしこの動きは厳密に言えば今に始まったことではない。「ファンページ」から「Facebook ページ」に名称が変わったあたりからこの動きは始まっていた。この動きは一言で言うなら Facebook ページの「人格化」といった感じか。

もともと Facebook ページはそのページがひとつのキャラクタであるかのように振る舞える。 Facebook ページ名で投稿することもできる。また今度の変更では Facebook ページに対してメッセージを送れるようにもなるらしい。

Timeline には比較的大きめのカバー画像を貼ることができる。しかし Facebook ページの場合そのカバー画像に対してもいくつか制限があるらしい。

この記事によるとそれは以下のようなものだそうだ。

カバーフォトには以下のものを含んではならない

  1. “40%オフ”や“私たちのHPでダウンロードを!”など、価格や購入に関する情報
  2. ウェブサイトのアドレスやeメール、メールアドレスなどのコンタクト情報、”基本情報”に記載するべき情報
  3. “いいね!”や“シェア”などのFacebookでのアクションについての言及や、いいね!ボタンへの矢印など
  4. “今すぐGet!”“友人に紹介してください!”などのアクションを呼びかける表現

カバーは虚偽やごまかし、誤解を与えてはならない、また第三者の知的所有権を侵害してはなりません。

いやぁ,日本中の Facebook ページ担当者が頭を抱えてる姿が見えるようだよ(笑)

(「知的所有権」は正しくは「知的財産権」とすべきだが,まぁ細けぇことはよかろう)

要するに Facebook 上での商売や「いいね!」をかき集めるためのマーケティングは今後立ち行かなくなるということだ。「いいね!」の数をもとにした評価もあまり意味がなくなる(まぁもともと意味がないと言われてきたが)。それよりも Facebook ページにコミットしてくるユーザとのコミュニケーションがより重要になってくる。ユーザの側から見れば Facebook ページの「中の人」へ好感度がそのまま Facebook ページ自体の好感度に転嫁されると言っても過言ではないだろう。コミュニケーションの中で自分たちのブランドをいかに育てていくか,というのが今後の Facebook ページ運営の大方針となってくるわけだ。(実はこれは Facebook の中での個人の振る舞いについても同じことが言えるんだけどね。そういう意味でも Facebook ページは「人格化」してると思う)

私もひとつ Facebook ページを抱えているが,私自身が Facebook にそれほど addict してるわけではないので,どうやって運用しようか悩んでる。とりえずカバー画像を撮ってこなくちゃ。

ちうわけで「中の人」たちは,まずは商売の基本に立ち返り,『ソーシャルシフト』を読んで戦略を練り直すべきだろう。

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ソーシャルシフト―これからの企業にとって一番大切なこと
斉藤 徹
日本経済新聞出版社 2011-11-11
評価

パブリック―開かれたネットの価値を最大化せよ メディア化する企業はなぜ強いのか? ~フリー、シェア、ソーシャルで利益をあげる新常識 (生きる技術!叢書) ソーシャルメディア進化論 ソーシャルメディア・ダイナミクス ~事例と現場の声からひもとく、成功企業のソーシャルメディア戦略~ グランズウェル ソーシャルテクノロジーによる企業戦略 (Harvard Business School Press)

by G-Tools , 2012/03/05