近況 ...とかいろいろ

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晩秋の折,みなさまいかがお過ごしでしょうか。 うちはまだこたつが出ません。 いつも12月くらいだし。 それよりも仕事が忙しすぎて宮島の紅葉を見に行けないのが最近の悩みです。 今日も仕事の予定でしたが,とうとうダウンしました。 年をとると無理が効かなくなります。 20代のころは2徹3徹平気でしたが,今は徹夜自体が無理です。 あの頃は若さだけで仕事してたんだなぁ,としみじみしてしまいます。 まぁ若い頃はそれしか取り柄がなかったので,それはそれで良かったのですが。

ちうわけで今回は,近況めいたものをメモがてら書いていきます。

それからの Nexus 7

うちの Nexus 7,最近のシステムアップロードで Android 4.2 になりました。 つっても見た目には特に何か変わるわけではないのですけどね。 実際には色々機能追加されてるみたいですが, Nexus 7 に関係するものは少ないような。 まぁでも重要なのは機能追加ではなく,後々のめんどうをちゃんと見てくれること。 iPad みたいに,ユーザにとって決して安い買い物ではない製品をたった3年で見放すようなことはして欲しくないですね。 Nexus 7 は安かったのですけど。

iPad は今や掛け時計と化してます。 あとは日曜朝にワンセグチューナーを付けて仮面ライダーを見るとか,まぁそのくらい。 iPad でテレビを見ながら Nexus 7 で調べ物をするとかわけわからんことしてます(笑) そういう意味じゃアナログ停波以降今が一番テレビを見てるのかも。 私の声は音声入力と相性がいいみたいで(これ人によって相性があるよね),便利に使ってます。

最近の Kindle 読書

Gene Mapper』読了。 いやぁ, SF が特に好きというわけではないのだが(子供の頃は好んで読んでたけど),たまにこうして良質の SF を読むのは楽しいね。 ほんでもって作者から太っ腹なサービスが! はっきりいって『フリーカルチャーをつくるためのガイドブック』を by-nc-sa で提供するより太っ腹です。

今は斉藤徹さんの『BE ソーシャル!』を読んでる。 昨年出た『ソーシャルシフト』の続編である。 まださわりの部分しか読んでないが,「透明」という言葉が引っかかった。 まえの感想文でも書いたが,個人的には「透明」よりもう一歩進んだ「過視」(可視じゃないよ)的なんだと思う (「過視」については東浩紀さんの『不過視なものの世界』を参考にどうぞ。 ちなみに東浩紀さんの他の本は全部売っぱらった。 私の関心領域から外れてしまったので。 『不過視なものの世界』はインタビュー集でインタビューイには関心がある)。 あと私は「絆」という言葉が嫌いなので,そこにどうしても引っかる。 今の時代,必要なのは「絆」でも「包摂」でもなく,多様性を許容した上での協働だと思う。 「絆」は前期近代の言葉だ。

自由に読める書籍が少しづつ増えてきていることは良いことだと思う。 自由と無料は違うよ。 無料だけど不自由なものはあるし,有料だけど自由なものもある。 私なら後者を選ぶ。

Amazon Cloud Player

Apple が日本市場でモタモタしてる間に Amazon の方が先に始めちゃいましたね。 結構なことです。 これでまたひとつ Apple 離れができる。 早速 Nexus 7 に Amazon MP3 を入れて試してみたのですが,まぁ良い感じです。 でも洋楽とか聴かないしなぁ。 邦楽も私の場合は著しく趣味が偏ってるので買える曲が少ない。 ちなみに最近のお気に入りは茅原実里さんの「SELF PRODUCER」です。 偏ってるでしょ。 行きつけの店のカラオケにも入ってて思わず唄ってしまいました。 でも MP3 ストアにはなかった。 CD は普通に売ってるのに(買わんけど)。 まぁラインナップについては気長に待つしかないかなぁ。

補償金を取りっぱぐれた話

東芝 vs SARVH の私的録画補償金を巡る裁判は SARVH の敗訴が確定したそうで。 笑ってしまいました。 つか,こんな当たり前のことを裁判で争わなければならないほど日本の知財業界は腐ってるということでしょうか。

そもそも録画どころかテレビを見ることすらあまりない私には興味半分の話だったり。 いやね,もうね,ユーザを泥棒呼ばわりして金をかすめ取るビジネスモデルはやめようや。 ダビング10とかユーザをナメてるとしか思えない。 音楽も映像も書籍も。 Amazon MP3 ストアや達人出版会を見習え。 番組配信だって Crunchroll みたいなビジネスモデルでいいじゃない。 コンテンツを手元に置いておく必要もない。 クラウドの時代なんだから。 (もちろんクラウドならではの問題もある。 ゲートキーピングの問題とかね。 でもそれはまた別の話)

今頃補償金の話とか日本は2,3周くらい周回遅れに見えます。

API の独占という意味不明な話

ちょっと古い話ですが,大事なことなので話題にせざるを得ません。 もともとは Android を巡る Oracle vs Google の争いに端を発します。

ここで最終的に問題になったのが「APIの著作権」です。 合衆国地裁判事 William Alsup 氏は「API は著作権を持てない」と判決したのですが, Oracle はこれを不服として控訴しました。

パッケージソフトウェアにしろネット上のサービスにしろ単独で動いてるもののほうが少ないのが実情です。 このときソフトウェア同士を繋ぐ役目をするのが API (Application Programming Interface)です。 API はプログラムそのものではなく「デザイン(設計)」に近いものです(Oracle はそう考えていないようですが)。 これを公開することでソフトウェア同士を連携させることができるのです。 ここで API の著作権を認めてしまえばその影響は甚大です。 だからこの裁判が注目されているのです。

しかし Oracle は色々やらかしてくれるねぇ。 個人的には(仕事でなければ) Oracle 製品は使いたくない。 まぁ仕事でもここ5年以上 Oracle 製品を使った仕事はしてないけど。

Change.org

これも少し前の話ですが,知り合いから Change.org に就職したという知らせをもらいました。 不勉強なことに,この時初めて Change.org というソーシャル・サービスがあることを知りました。 社会参加の方法としてはなかなか面白いサービスです。 少なくともデモと称して街中をねり歩くよりは建設的に見えます。 (日本では,60年安保の時に国内全体であれだけの規模の示威行動を起こしたのにも関わらず何も変わらなかった過去を持っています。 そしてそれは50年以上経った今でも変わりません。 それを考えると昨今のデモとか行動として意味があるのかと思ってしまいます)

ネットの良さは,ある事象に対して立ち止まって考え調べることのできる余裕があることだと思います。 相手が目の前に立って即時の判断を求められることの多いリアルとはこの点で違っています。 だから目の前のことに脊髄反射的に「いかん」とか「けしからん」とか反応するのではなく,ちゃんと考える時間と空間を確保することが大事なのです。 そしてこのとき,ひとりでやるのではなくみんなと「協働」してやっていくのがイマドキだし,それができるのがソーシャル・サービスの強みだと思うのです。 私は Twitter や Tumblr で膨大な情報が流れていくのを目の当たりにして,逆にそう思うようになりました。 情報が溢れかえる今だからこそ,自分のスペースを確保しておくべきなのです。

そうそう, Change.org はとりあえずサインアップしました。 日本でも上手く活用されるといいですねぇ。

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BE ソーシャル! ―社員と顧客に愛される5つのシフト
斉藤 徹
日本経済新聞出版社 2012-11-13
評価

MAKERS―21世紀の産業革命が始まる ソーシャルシフト―これからの企業にとって一番大切なこと MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体 ビッグデータ時代の新マーケティング思考 ソーシャルもうええねん (Nanaブックス)

by G-Tools , 2012/11/18

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不過視なものの世界
東 浩紀
朝日新聞社 2000-10
評価

動物化する世界の中で ―全共闘以後の日本、ポストモダン以降の批評 (集英社新書) 存在論的、郵便的―ジャック・デリダについて 批評の精神分析 東浩紀コレクションD (講談社BOX) 自由を考える―9・11以降の現代思想 (NHKブックス) 父として考える (生活人新書)

by G-Tools , 2012/11/18